北斎の幼少年期

〈1歳~19歳頃〉

 北斎は宝暦十年(1760)9月23日に生まれました。出生地は江戸の本所割下水(現在の墨田区亀沢辺り)と伝えられています。幼名は時太郎、のちに鉄蔵に改めたとされ、6歳頃より好んで絵を描いたようです。貸本屋の小僧を経て、14歳頃から彫師の職に就いたとされ、安永四年(1775)刊行の洒落本『楽女格子』の文字彫りの一部を担当したとされます。なおこうした北斎の出自や幼少年期の動向については、主に一部の作品での記載や伝承に依っており、確実な資料はほとんどのこっていません。
 安永七年(1778)、19歳の北斎は当時人気の浮世絵師・勝川春章に入門したらしく、この頃より浮世絵師としての本格的な修行を始めました。
読み方:本所割下水=ほんじょわりげすい/楽女格子=がくじょごうし/勝川春章=かつかわしゅんしょう

明治時代の本所割下水の風景

井上安治《(東京真画名所図解)本所割下水》明治十四~二十二年(1881~89)頃[永田コレクション]
明治時代の本所割下水の風景。この約120年前に北斎はこの地に生まれたと伝えられています。

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Hokusai’s early years

ようしょうねん〈1歳~19歳頃〉-浮世絵師以前-

ようしょうねん
〈1歳~19歳頃〉
-浮世絵師以前-

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