島根県立美術館の浮世絵コレクション Q&A
本サイトや当館浮世絵コレクションに
ついてのよくある(かもしれない)
ご質問とそれに対するお答え

川原慶賀《魯西整儀写真鑑》(部分)[新庄コレクション]

川原慶賀 魯西整儀写真鑑
川原慶賀 魯西整儀写真鑑
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川原慶賀《魯西整儀写真鑑》(部分)[新庄コレクション]

川原慶賀 魯西整儀写真鑑
川原慶賀 魯西整儀写真鑑
Q.

浮世絵の画像データを保存してもいいですか?

川原慶賀 魯西整儀写真鑑
A.

はい、個人的にお楽しみいただく分には構いません。「個人パソコンの壁紙に使う」、「プリントして部屋に飾る」、「年賀状のデザインに使う」など、当館の浮世絵をいろいろな場面で(あくまで個人的に)お楽しみください。(※著作権法で定められた私的利用の範囲を超えての利用はできません)

川原慶賀 魯西整儀写真鑑
Q.

浮世絵の画像を、出版物に掲載したいのですが、どうしたらいいですか?

川原慶賀 魯西整儀写真鑑
A.

書籍雑誌等の出版物への掲載のほか、テレビでの放映、インターネットでの使用など、いずれも事前の画像利用申請が必要です。詳しくは、当館ホームページ「画像利用案内」をご覧ください。なお大きなサイズのデータが必要な場合は、許可後にお送りします。

川原慶賀 魯西整儀写真鑑
Q.

研究論文に掲載したいのですが、どうしたらいいですか?

川原慶賀 魯西整儀写真鑑
A.

ありがとうございます、ぜひご活用ください。上記同様に画像利用申請をお願いします。必要であれば、高精細画像をお送りできますので、ご相談ください。

川原慶賀 魯西整儀写真鑑
Q.

このサイトに掲載されている浮世絵以外にはどんな作品がありますか?

川原慶賀 魯西整儀写真鑑
A.

一部の作品について、当館ホームページの「収蔵品データベース(外部サイト)」に掲載しています。今後データの整備を進めながら、随時拡充していきます。

川原慶賀 魯西整儀写真鑑
Q.

島根県立美術館へ行けば、いつでも浮世絵が見られるの?

川原慶賀 魯西整儀写真鑑
A.

当館2階のコレクション展示室では、北斎・広重の作品を中心に約40点の浮世絵を展示しています。ただ作品保護の観点から、ほぼ1ヶ月で全作品を展示替えしています。現在展示中の作品については、当館ホームページをご覧ください。

川原慶賀 魯西整儀写真鑑
Q.

浮世絵の展示室ってどうして照明が暗いの?

川原慶賀 魯西整儀写真鑑
A.

それは浮世絵版画がとても光に弱いからです。使われている紙や絵具は繊細で、強い光が当たると色が褪せてしまいます。そのため作品に当たる光の明るさ(照度)を抑えているのです。当館では、浮世絵版画の照度を油絵作品の照度の3分の1ほど(50lxs以下)に設定しており、どうしても他の部屋に比べて暗く感じられるようです。ちなみに、頻繁に作品の展示替えをするのも同じ理由によります。大切な作品を次世代へ繋ぐため、ご理解いただければ幸いです。

川原慶賀 魯西整儀写真鑑
Q.

永田コレクションを紹介する文章(「永田コレクション」概要)の中に、「北斎に特化した個人コレクションとしては世界屈指の規模を誇る」と書いてありましたが、そのように言える理由をもう少し詳しく教えてください。

川原慶賀 魯西整儀写真鑑
A.

 北斎に関する作品・資料だけで約2,400件という数の多さはもちろんですが、それ以上に、北斎が各年代で手がけたあらゆる分野、多様な画題の作品を網羅している点は、本コレクションの特筆すべき特徴といえるでしょう。
 北斎は数え20歳で浮世絵界にデビューし、90歳で亡くなるまで、70年にも及ぶ長い画家人生を歩みました。その人生は大きく6期に分けられ、それぞれの時期で、北斎が傾注した分野、画題は目まぐるしく変化しました。
 例えば、北斎の作品では何といっても《冨嶽三十六景》が有名ですが、これら錦絵(にしきえ・多色摺木版技法)による風景版画は、実は70歳代前半のごく一時期の仕事に過ぎません。ほかの時期では、裕福な趣味人が私的に版行した摺物(すりもの)、馬琴ら当代一流の小説家と提携した長編小説・読本などの版本(はんぽん)の挿絵、『北斎漫画』に代表される絵手本(えでほん)、絵師が自ら絵筆で描いた肉筆画(にくひつが)など、北斎は様々な分野に傾注し、いずれにおいても第一線で活躍しました。
 手がけた画題は、役者絵、美人画、武者絵、花鳥画、名所絵、宗教画、玩具絵、化物絵など多岐にわたり、表現技法も日本・中国・西洋のあらゆる技法を駆使し、膨大な数の作品をのこしています。日本の絵画史を見渡して、北斎ほど多彩で、旺盛で、濃密な画業を展開した人物は、そう見当たらないでしょう。
 永田コレクションには、こうした北斎の各期を象徴する代表作はもちろん、生涯に手がけたあらゆる画題、表現技法の作品が細大漏らさず収められています。それも保存状態が良い初摺(しょずり)の逸品や、世界に一点または数点しか確認されていない貴重な作品・資料も少なくありません。
 千変万化する北斎の画家人生をたった一つのコレクションだけで辿ることができる-永田コレクションが持つこの特徴は、個人が集成したコレクションとしては極めて珍しいことであり、これこそ「世界屈指」と称す理由と考えています。
 実際に、このコレクションが「世界」水準であることを証する出品歴があります。2014-2015年にかけて、フランス・パリで、永田生慈氏監修の北斎展が開催されました。会場は、歴史ある国立のグラン・パレ・ナショナル・ギャラリー。欧州で行われた最大規模の北斎展として大いに話題を呼び、35万人を超える来場者数を記録したそうです。これに出展された北斎画は500点以上ありましたが、実にその約7割の作品が永田コレクションで構成されていました。