柳亭種彦 葛飾北斎 『勢田橋竜女本地』

柳亭種彦・作 葛飾北斎・画
りゅうていたねひこ かつしかほくさい

『勢田橋竜女本地』
せたのはしりゅうにょのほんじ

文化八年(1811)、半紙本、三冊、[永田コレクション]

Ryūtei Tanehiko (author) Katsushika Hokusai (artist)
Original reality of dragon princess on Seta bridge (Seta no hashi ryūnyo no honji)
[Nagata Seiji collection]

柳亭種彦作の読本で、近江勢田の橋での蜈蚣退治で知られる田原藤太の物語です。図は藤太の後妻・司の前による首実検で、大友兌抵が差し出した首が、白狐の妖術によって別の娘の首に変化して見える様子を描いたもので、濃淡二つの版を用いて幻想的な表現に成功しています。
読み方:蜈蚣=むかで/兌抵=みちやす

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