葛飾北斎 (還城楽)

葛飾北斎
かつしかほくさい

(還城楽)
(げんじょうらく)

文化六年(1809)、摺物、[永田コレクション]

Katsushika Hokusai
Genjōraku dance
[Nagata Seiji collection]

小品ながら細緻な彫りと摺りが光る摺物です。還城楽とは雅楽の舞曲で、胡人の扮装による一人舞です。別に「見蛇楽」ともいうように、舞台中央に置かれた作り物の蛇の周囲を勇壮に舞います。一説には中国西域の人が好物の蛇を見つけ喜ぶ様を写しているといいます。このことから、干支が己巳に当たる文化六年(1809)の春興摺物と考えられます。
読み方:見蛇楽=けんじゃらく/己巳=つちのとみ

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