秋長堂老師、春秋庵婦人・撰 葛飾北斎・画
しゅうちょうどうろうし、しゅんじゅうあんふじん かつしかほくさい
『女一代栄花集』
おんないちだいえいがしゅう
天保二年(1831)、半紙本、一冊、[永田コレクション]
Shunchōdō Rōshi, Shunjūanfujin (compiler) Katsushika Hokusai (artist)
Female manners and customs (Onna ichidai eiga shu)
[Nagata Seiji collection]
本書は天保二年(1831)春に刊行された狂歌本で、北斎の挿絵が3図収められています。本図は上部の狂歌に「女生酔」、「春の花とり」とあり、花見の宴で酔った婦人が、春の草花を摘んで上機嫌で帰る様を描いたものと分かります。土手に沿って満開の桜が薄く摺られ、画面に春らしい華やぎを与えています。北斎72歳時の作で、当該期における希少な美人画の作例です。