葛飾北斎
かつしかほくさい
(牡丹に蝶)
(ぼたんにちょう)
天保初期(1830~34)頃、大判錦絵、[永田コレクション]
Katsushika Hokusai
Peonies and butterfly
[Nagata Seiji collection]
この大判花鳥画の揃物は全10図から成り、天保初期(1830~34)頃に版元西村屋与八から版行されました。1点を除き、全て背景を地潰しとし、一部分をクローズアップして描いています。本作品では、画面一杯に咲き誇る牡丹の花弁と葉を細緻に描いており、突風を受けたのか、花弁や葉は左方へ揺れ、飛翔する蝶も煽られて体勢を崩しているようです。
読み方:地潰=じつぶ