葛飾北斎 千絵の海 甲州火振

葛飾北斎
かつしかほくさい

千絵の海 甲州火振
ちえのうみ こうしゅうひぶり

天保初期(1830~33)頃、中判錦絵、[永田コレクション]

Katsushika Hokusai
The series One thousand pictures of the ocean (Chie no umi) : Fishing by torchlight in Kai province
[Nagata Seiji collection]

版元森屋治兵衛から版行された中判の揃物で、同じ表題を持つ図が10図知られています。当初は更に多くの図を版行する予定だったらしく、校合摺や版下絵が遺存しています。火振漁は深夜に水面を照らして行う漁法で、空を濃墨で潰し、白抜きの星を点在させることで、夜間の漁の雰囲気を効果的に演出しています。
読み方:校合摺=きょうごうずり/版下絵=はんしたえ

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