葛飾北斎 諸国名橋奇覧 飛越の堺つりはし

葛飾北斎
かつしかほくさい

諸国名橋奇覧 飛越の堺つりはし
しょこくめいきょうきらん ひえつのさかいつりはし

天保五年(1834)頃、大判錦絵、[新庄コレクション]

Katsushika Hokusai
The series Remarkable views of famous bridges in various provinces (Shokoku meikyō kiran) : Suspension bridge at the border of Hida and Ecchū Province
[Shinjō Jirō collection]

「諸国名橋奇覧」は全国の橋を描いた全11図から成る揃物です。本図では、飛騨と越中(又は越後)の国境の谷に架けられた、吊り橋が描かれています。つかむ紐もない吊り橋を、土地の男女が軽業師のように渡っています。二人の重みで吊り橋は弓なりに沈みこみ、観ている方がハラハラしてしまいます。特に名のある橋ではありませんが、「奇覧」というシリーズ名にふさわしい一図です。

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