歌川国芳 東都名所 浅草今戸

歌川国芳
うたがわくによし

東都名所 浅草今戸
とうとめいしょ あさくさいまど

天保二~三年(1831~32)頃、大判錦絵、[新庄コレクション]

Utagawa Kuniyoshi
The series Famous views of Edo : Asakusa Imado
[Shinjō Jirō collection]

歌川国芳を代表する風景版画の揃物「東都名所」の一図。浅草の今戸は瓦などの今戸焼で知られ、本作品もその瓦焼きの様子を捉えています。中央には粘土の黒い山、その左上に瓦を焼く窯があり、隅田川の風物詩であった煙が立ちのぼっています。この煙に茶色の拭きぼかしで細やかな陰影がつけられており、形なき煙に独特の存在感を与えています。国芳は西洋の陰影表現を取り入れた、独特の風景表現を開拓した絵師として知られています(関連画像)

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