葛飾北斎
かつしかほくさい
鎌倉 江ノ嶋 大山 新板往来双六
かまくら えのしま おおやま しんぱんおうらいすごろく
天保三~四年(1832~33)頃[初版は天保二年]、大々判錦絵、[新庄コレクション]
Katsushika Hokusai
Newly published board game of a journey to Kamakura, Enoshima, and Ōyama
[Shinjō Jirō collection]
北斎が描いた唯一の道中双六の作例です。道中双六とは宿場や名所を各マスとし、地名やその土地の名物などを遊びながら覚えることができました。本作品では右下の日本橋をふり出しに、鎌倉、江ノ島、大山などの名所をめぐってまた日本橋に戻る、という実際に江戸庶民が旅した定番コースが題材となっています。なお、この双六をしまう袋もあり、北斎画の袋(初版時・永田コレクション)と歌川国芳が描いた袋(再版時ヵ・新庄コレクション)の2種類が伝わっています(関連画像)。