喜多川歌麿 風流七小町 おさな

喜多川歌麿
きたがわうたまろ

風流七小町 おさな
ふうりゅうななこまち おさな

享和期(1801~04)頃、大判錦絵、[新庄コレクション]

Kitagawa Utamaro
The series Seven elegant beauties, Komachi : Osana
[Shinjō Jirō collection]

小野小町の七つの逸話にちなんで描かれる「七小町」は、浮世絵美人画の揃物名によく冠されました。歌麿は《二葉草七小町》という揃物で、本作品と同じく「おさな小町」を描いており、いずれも幼な子が登場します。右側の女性が乳房を露わにしていることから、授乳中に抱っこしようとした若い娘に赤子が怒っているところでしょうか。歌麿は遊女や市井の美女の姿を捉えた美人画で名高いですが、母子図などで、いきいきとした子供の姿も数多く描いています。

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