柳川重信(初代)
やながわしげのぶ
絵を描く花魁図
えをえがくおいらんず
文政期(1818~30)頃、絹本着色、一幅、[永田コレクション]
Yanagawa Shigenobu Ⅰ
A courtesan who draws a picture
[Nagata Seiji collection]
重信は北斎の門人で、北斎の娘と結婚して養子となり、男子をもうけましたが、後に離縁しました。文政五年(1822)頃に大阪で活動し、上方の浮世絵界に影響を与えたことが知られています。版本挿絵の作例が多く、肉筆画や錦絵は寡作です。本作品はそんな重信の希少な肉筆画で、孔雀の羽を縫い付けた豪奢な打掛を纏う花魁が、机上に絵の具や絵筆を並べ、扇に絵を描こうとする場面です。