曲亭馬琴・作 葛飾北斎・画
きょくていばきん かつしかほくさい
『新編水滸画伝 初編初帙』
しんぺんすいこがでん しょへんしょちつ
文化二年(1805)、半紙本、六冊、[永田コレクション]
Kyokutei Bakin (author)
Katsushika Hokusai (artist)
Illustrated new edition of Suikoden (Shinpen suiko gaden shohen shochitsu) vol.1
[Nagata Seiji collection]
北斎は文化期(1804~18)に読本挿絵で群を抜いた作画量を誇り、この分野を牽引しました。文化二年(1805)、中国の長編小説『水滸伝』を曲亭馬琴が訳出した本書の挿絵は、北斎の代表作として名高いものです。北斎は薄墨や薄茶など限られた色の制約内で、多くの迫力ある場面を創出しています。後に馬琴と北斎が挿絵を巡り衝突したと伝えられ、二編以降は高井蘭山の訳出で刊行されました。