葛飾北斎
かつしかほくさい
(鏡美人)
(かがみびじん)
文化中期(1809~13)頃、摺物、二枚、[永田コレクション]
Katsushika Hokusai
Women in the mirrors
[Nagata Seiji collection]
木製の懐中鏡を開くと、そこには美人が映っている、という趣向の摺物です。このため美人の背景は鏡を表すために銀摺で潰され、鏡の周囲は木目風に摺刷されるなど、とても手が込んだ摺りが成されています。この摺物は何図で完結したものか不明ですが、この2図のほか、外出する武家の婦人を描いた図(すみだ北斎美術館蔵・ピーター・モース コレクション)が知られています。