葛飾北斎
かつしかほくさい
(冷水売り)
(ひやみずうり)
寛政五~六年(1793~94)頃、摺物、[永田コレクション]
Katsushika Hokusai
Cold drink seller
[Nagata Seiji collection]
冷えた砂糖水に白玉を入れて売った「冷水売」が、木陰で汗を拭って休憩している様子が描かれています。この摺物は、フランスの作家ゴンクールの著『北斎』(1896年刊)に記述されながら、永くその存在が確認されてこなかった作品です。北斎が絵暦以外で手がけた摺物としては最初期の貴重な作例として知られています。