葛飾北斎 赤壁の曹操図

葛飾北斎
かつしかほくさい

赤壁の曹操図
せきへきのそうそうず

弘化四年(1847)、絹本着色、一幅、[永田コレクション]

Katsushika Hokusai
Cao Cao before the battle of Chibi
[Nagata Seiji collection]

赤壁の戦い前夜、三国志の英雄・曹操が、長大な槊を手に悠然と詩を詠む姿です。酒宴で酔った曹操が空を飛ぶ烏鵲(カササギ)を詩中で詠んだところ、劉馥に不吉であると進言されました。これに怒った曹操は槊で劉馥を刺し殺します。曹操の背後を飛ぶ三羽の烏鵲と槊はこの逸話の暗示であり、全体に掃かれた青みがかった薄墨がどこか不穏な雰囲気を演出しています。
読み方:槊=さく/烏鵲=うじゃく/劉馥=りゅうふく

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