葛飾北斎 大仏詣図

葛飾北斎
かつしかほくさい

大仏詣図
だいぶつもうでず

寛政末期(1797~1801)頃、紙本着色、一幅、[永田コレクション]

Katsushika Hokusai
Pilgrims worshiping the great statue of Buddha
[Nagata Seiji collection]

二人の巡礼者が見上げる先には霞がかかり、その先に朱塗りの大仏殿がみえます。開かれた窓からのぞくのは大仏の顔。この霞越しに大仏の顔を見せる大胆な構想は、壮大な堂宇で知られた方広寺大仏殿の高さを誇張すると同時に、杏花園(大田南畝)の賛の位置を計算してのことでしょう。この作品は北斎との提携作品もあった版元・須原屋茂兵衛の愛蔵品で、明治24年(1891)の美術研究誌『東洋美術』で早くも紹介されました。
読み方:大田南畝=おおたなんぽ

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