葛飾北斎 鍾馗図

葛飾北斎
かつしかほくさい

鍾馗図
しょうきず

寛政五~六年(1793~94)、絹本着色、一幅、[永田コレクション]

Katsushika Hokusai
Shōki, the demon queller
[Nagata Seiji collection]

鍾馗は病床の玄宗皇帝の夢に現れ、病をもたらした疫鬼を退治したとの伝説から、古来魔除けの神として信仰されました。江戸時代には男児の無病息災を願い、端午の節句で掛軸や幟が飾られ、特に朱描の図には疱瘡(天然痘)除けの効験があると考えられました。漢画色が強い本作品は、北斎が「叢春朗」を号した34、35歳頃の作で、「春朗」の落款をもつ本画(完成作品)としては現存唯一です。
読み方:幟=のぼり/疱瘡=ほうそう/叢春朗=くさむらしゅんろう

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