葛飾北斎
かつしかほくさい
朱描鍾馗図[画稿]
しゅがきしょうきず[がこう]
弘化元年(1844)頃、紙本朱描、一幅、[永田コレクション]
Katsushika Hokusai
Red Shōki, the demon queller, draft for a painting
[Nagata Seiji collection]
北斎晩年の肉筆画稿です。「鍾馗」は古来魔除けの神として信仰され、江戸時代には男児の無病息災を願い、端午の節句で掛軸や幟が飾られ、特に朱描の図には疱瘡(天然痘)除けの効験があると信じられました。本作品はそうした幟を制作するための下絵と考えられます。なおこの作品は明治期の版元松井栄吉が愛蔵した品で、松井によって木版で模刻摺刷されています(関連画像)。
読み方:幟=のぼり/疱瘡=ほうそう